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アキシャルリード抵抗器の周波数特性(Simulation) [Simulation]

 430MHz 用リターン・ロス・ブリッジをアキシャルリードの抵抗器(axial lead resistor)で作ったので、その周波数特性が気になっていました。 そこでシミュレーションで周波数特性を出してみました。

① リード線のインダクタンス
これを計算できるツールが RF Design Note さんで公開されています。
ここで、このツールを使い、抵抗両端のリードを直径 0.8mm、長さ 10mm として計算すると 5.82nH になります。
Inductance.jpg
② リード線間のキャパシタンスの計算
リード線間のキャパシタンスを計算するには複雑な積分を計算しないといけません。 しかし、平行導線のキャパシタンスは計算できますので、これで代用します。 これを計算できるところがモガミ電線株式会社の Web にありました。
そこで、
導体径 = 0.4 mm
絶縁体径 = 3 mm
導体間隔径 = 6 mm
シールド内径 = 6 mm
絶縁体の比誘電率 = 1(空気中は真空の誘電率に近いので)
として計算すると、
Capacitance.jpg
ディファレンシャル・モード:
キャパシタンス = 1.11997e-11 (F/m)
実効比誘電率 = 1
コモン・モード:
キャパシタンス = 3.17413e-11 (F/m)
と、コモン・モードでも 31pF/m 程度です。 よって、1cm では 0.31pF です。

③ アキシャル・リード抵抗の特性計算
これらを基に次のモデルを作りました。 抵抗の両端にリードのインダクタンスが付き、抵抗の両端に容量が付くと同時にリード線の外側にも浮遊容量が付く事を想定しています。
circuit.jpg

この時の周波数特性は、
f.jpg
こんな感じです。 これを見るとアキシャルリード抵抗器を使ってもリードが 1cm 以下なら 430MHz ぐらいまでなんとか使えそうに思えます。

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