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KX3 2m module の QRH (その2) [K2]

 KX3 2m module の QRH その2です。

ちょっと QRH の原因になりそうな事を考えてみました。
まず、2m オプションも含めた KX3 の構成です。
Elecraft KX3 送信機ブロックダイアグラム.jpg
Si570 で直接オーディオ信号を Mix して送信信号を作っています。 2m では 48~50MHz の信号に 96MHz の信号を Mix して 2m バンドの信号を作っています。
ここで QRH の元は Si570 か 96MHz の LO になります。
Si570 は低ジッターの高精度発振器です。
仕様書では Total Stability が Temp stability = ±50 ppm のランクで ±61.5 ppm です。
これは 50MHz で 3075Hz の変動です。 ただし、TA = –40 to +85 ºC の場合です。
また普通の水晶発振子の安定度は 10 の -5~-6 乗程度、つまり 10~1 ppm です。 なので 96MHz の発信安定度も同じくらいの筈です。
で、Elecraft が推奨している「ELECRAFT KX3 EXTENDED VFO TEMPERATURE COMPENSATION PROCEDURE」を見ると、高安定の信号源を使い、KX3 を冷蔵庫で冷やしておき、そこから温度を上げながら信号源の信号を受信して補正データを自動取得して保存し、そのデータを使って Si570 の補正を行うようです。
ちゃんとやるなら GPSDO の 10MHz 信号を使って SG を動かし、安定な 50MHz 信号を作って補正した方が良さそうです。
こりゃぁ、簡単にはいかないなぁ。
なにしろ SG のエージング時間も最低1時間は必要だろうし、冷蔵庫で冷やすのにも1時間は欲しいし、手間がかかりそうです。 各機器を温度平衡させるのに苦労しそうです。
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Shin

はじめまして、JS1BXH Shinと申します。

KX3に2mトランスバーターを組み込みましたが、保証で添付する送信系統図でつまづいていたのですが、こちらのブログの構成図がとても参考になりました。

VY FBな情報の公開に感謝いたします。どうもありがとうございました!

by Shin (2021-08-06 15:53) 

ktm

JS1BXH Shin 様

ご訪問頂き、どうもありがとうございます。

私もネットにある情報を漁って、参考にさせてもらっています。
私の落書き帳のようなブログがお役に立てて良かったです。
また、ご訪問ください。
by ktm (2021-08-07 00:48) 

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