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LTspice XVII で VN4002、MBDC、ideal(E 級アンプ)の動作波形を比較してみました [Simulation]

 LTspice XVII で VN4002、MBDC、ideal(E 級アンプ)の動作波形を比較してみました。

波形はトランジェント解析で定常状態に入ってからの数サイクルを取得しています。
前出の本「RF 電力増幅器の基礎と設計法」から電圧スイッチング型のE級動作条件の定義は次のようになります。
「スイッチがターンオンする瞬間にスイッチの電圧がゼロ(ZVS条件)であり、かつスイッチ電圧の傾きがゼロ(ZVDS条件)であること」となっています。また、その時の波形が同書 P.71 に出ています。それと比較してみます。
〔VN4002〕
E_Class_amp_VN4002-tran0R2m.jpg
スイッチ電圧が 0V の期間に上昇しており、切り替わりでグリッチがあります。
全体的に前出の本に出てくる理想回路での波形に近いですが、上記のように合っていない部分もあります。一部、シミュレーションのネットリストを作るときに正しくないところがあるのかもしれません。
でも、電圧スイッチング型のE級動作条件は満たしていそうです。
〔MBDC〕
E_Class_amp_MBDC-tran0R01m-3MOSFET-cur.jpg
こちらは直列共振回路がなく、コンデンサだけで LPF に入っています。
そのためか、C1に流れる電流が正弦波になっていません。でも、LPF の出力で見るとフィルターされ、正弦波になっています。スイッチ電圧が 0V の期間は安定しています。
ただ、ZVS 条件は満たしていません。
〔ideal〕
E_Class_amp_ideal-tran0R01m-cur.jpg
本の計算式で定数を計算したのですが、間違っているようです。
スイッチング動作と直列共振回路の動作が合っていません。
もう一度、定数を計算しなおしてシミュレーションしないとだめですね。

定常状態で DC 電源の電流を見る事は出来るので、出力の電圧・電流積から電力を計算できれば効率を算出できるのですが、SPICE に慣れていないので、調べてからやってみるつもりです。
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