500円 八木アンテナ ラジエーター部の動作 [Antenna]
前に書いたブログで 500円 八木アンテナに使われているセミフォールデッド・ダイポールの事が出ている本の事を書きました。
「ハムのアンテナ技術」という本を Amazon で買いました
その部分をブログに書いておこうと思って書いていませんでした。
それで備忘録で書いておく事にします。
元の本は、この 日本放送出版協会「ハムのアンテナ技術」です。
古い本ですが、良く書かれています。
① 500円 八木アンテナの給電部にバランが不要な理由
P. 72「折返しアンテナではバランを使わずに、直接同軸ケーブルを接続できます」とあります。
その理由として「先端短絡のλ/4トラップが折り返しアンテナに組み込まれていることになり、折返し導線部分がλ/4トラップの作用をしてバランの役目をする」と書かれています。
② 給電部の構造
P. 125 からは「同軸ケーブルの外部導体すなわち編組線は一般にアース状態にあるものとみなされるので、編組線を中性点に接続し、ケーブルの心線は折返し導線の片側に接続すればよいのです」と書かれています。
これは、まさに 500円 八木アンテナの給電部の構成です。
また、「これを半折返しアンテナと呼んでいる」ともあります。
この図の (b) です。
③ インピーダンス
P. 227 の図では (b)「セミフォールデッド」と書かれており、インピーダンスは 150 Ω です。
八木アンテナの場合、リフレクター、ディレクターが付くと、ラジエーターのインピーダンスが下がります。
そこで、通常の八木アンテナでラジエーターのインピーダンスを 50 Ω の 1/3(50/150)16.7 Ω になるように設計し、ラジエーターを自己平衡作用があるセミフォールデッド・ダイポールに置き換え、50 Ω の同軸ケーブルで接続できるようにしたのが 500円 八木アンテナです。
アンテナのシミュレーションには、モーメント法と FDTD 法があります。
モーメント法による、ワイヤー系のアンテナ・シミュレーター、MMANA などではこの動作のシミュレーションがうまく出来ず、セミフォールデッド・ダイポールのインピーダンスが 150 Ω になりません。これはシミュレーションのモデルが合わないのだと思います。
FDTD 法は、低価格、フリーのシミュレーターがありません。こちらならシミュレーションが出来るのかもしれません。
「ハムのアンテナ技術」は 昭和45年 第1刷の古い本です。
当時、まだ田舎にいました。その頃、アンテナの本は、他に CQ 出版のアマチュア無線ハンドブックかアンテナハンドブックくらいしかなく、この本を買って持っていました。
しかし、大学で東京に出てきたり、会社に入ったりしている間に、いつの間にか失くしていました。
貴重な本なので、大事にしたいと思います。
「ハムのアンテナ技術」という本を Amazon で買いました
その部分をブログに書いておこうと思って書いていませんでした。
それで備忘録で書いておく事にします。
元の本は、この 日本放送出版協会「ハムのアンテナ技術」です。
古い本ですが、良く書かれています。
① 500円 八木アンテナの給電部にバランが不要な理由
P. 72「折返しアンテナではバランを使わずに、直接同軸ケーブルを接続できます」とあります。
その理由として「先端短絡のλ/4トラップが折り返しアンテナに組み込まれていることになり、折返し導線部分がλ/4トラップの作用をしてバランの役目をする」と書かれています。
② 給電部の構造
P. 125 からは「同軸ケーブルの外部導体すなわち編組線は一般にアース状態にあるものとみなされるので、編組線を中性点に接続し、ケーブルの心線は折返し導線の片側に接続すればよいのです」と書かれています。
これは、まさに 500円 八木アンテナの給電部の構成です。
また、「これを半折返しアンテナと呼んでいる」ともあります。
この図の (b) です。
③ インピーダンス
P. 227 の図では (b)「セミフォールデッド」と書かれており、インピーダンスは 150 Ω です。
八木アンテナの場合、リフレクター、ディレクターが付くと、ラジエーターのインピーダンスが下がります。
そこで、通常の八木アンテナでラジエーターのインピーダンスを 50 Ω の 1/3(50/150)16.7 Ω になるように設計し、ラジエーターを自己平衡作用があるセミフォールデッド・ダイポールに置き換え、50 Ω の同軸ケーブルで接続できるようにしたのが 500円 八木アンテナです。
アンテナのシミュレーションには、モーメント法と FDTD 法があります。
モーメント法による、ワイヤー系のアンテナ・シミュレーター、MMANA などではこの動作のシミュレーションがうまく出来ず、セミフォールデッド・ダイポールのインピーダンスが 150 Ω になりません。これはシミュレーションのモデルが合わないのだと思います。
FDTD 法は、低価格、フリーのシミュレーターがありません。こちらならシミュレーションが出来るのかもしれません。
「ハムのアンテナ技術」は 昭和45年 第1刷の古い本です。
当時、まだ田舎にいました。その頃、アンテナの本は、他に CQ 出版のアマチュア無線ハンドブックかアンテナハンドブックくらいしかなく、この本を買って持っていました。
しかし、大学で東京に出てきたり、会社に入ったりしている間に、いつの間にか失くしていました。
貴重な本なので、大事にしたいと思います。
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