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NanoVNA-H4 で FCZ コイルを測る [QRP]

 試験用コードを作り、NanoVNA-H4 で FCZ コイルを測ってみました。

なぜ、NanoVNA-H4 で FCZ コイルを測ったかというと、FCZ コイルに接続する同調容量がずれているのではないかと感じたからです。
今回、3rd オーバートーン発振回路と RF プリアンプに 50MHz の FCZ コイルを使いました。
その FCZ コイルを LCR メーター DE-5000 で測ると、0.39μH となりました。

FCZ コイルの説明には
同調容量:接続する負荷容量(トランジスタのコレクタ容量等)も考慮してご使用ください。
50MHz(15pF)
とあります。

0.39μH で 50MHz に同調するには、25pF の容量となります。
指定の 15pF とは、10pF の差があります。これが接続される素子による付加容量の値と思われます。

〔試験用コードでのキャリブレーション〕
NanoVNA-H4 を使うにあたり、試験用コードでのキャリブレーションを行います。
Open、Short は簡単ですが、Load には 50Ω の抵抗が必要です。
そこで、以前に作った JH4VAJ OM の SSDL01 – QRP ダミーロード に測定用の端子を追加しました。
DSC09423.JPG
これを使って、Open、Short、Load、Isolation、Through のキャリブレーションを行います。
Stimulus は、10MHz から 100MHz にしました。
キャリブレーション後の確認で、Load を測ったところです。
DSC09414.JPG

〔FCZ コイル単体での測定〕
50MHz の FCZ コイルに手持ちの 24pF を付けて測ってみます。
DSC09424.JPG
CH0 に接続し、RESISTANCE と REACTANCE を測ってみます。RESISTANCE が最大で、REACTANCE が反転するところが共振周波数です。
DSC09415.JPG

〔RF プリアンプ FCZ コイルの測定〕
次に、RF プリアンプの FCZ コイルを測ってみました。
DSC09420.JPG
回路に組んであるので、その影響があります。増幅素子には 2SK241 を使っており、この入力容量は、規格では 3pF になっています。これと回路の浮遊容量が追加されます。
こちらは、同調容量 15pF で共振周波数を 50MHz に調整できました。

〔3rd オーバートーン発振回路 FCZ コイルの測定〕
3rd オーバートーン発振回路は、トランジスタのコレクタ負荷として FCZ コイルが入っています。
DSC09421.JPG
こちらは、調整しても、下側で 73MHz 辺りまでしか下がりません。同調容量 15pF で計算すると、共振周波数は、65.8MHz になります。

あとで、同調容量を 24pF に交換して、もう一度、共振周波数を測ってみます。発振回路としては、水晶の発振周波数と、コレクタ負荷の共振回路の共振周波数は合っていないといけないはずですので。

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NanoVNA-H4 と RF Demo Kit を試す [Measuring equipme]

 ずいぶん前に購入してあったのですが、NanoVNA-H4 と RF Demo Kit を動かしてみました。

RF Demo Kit は、Ali で購入した DEEPELEC のものです。
これです。
RF_Demo_Kit_Top.jpg

〔キャリブレーション〕
ボードの下部には、13、14、15、16 に、それぞれ Short、Open、Load、Thru のパタンが作ってあります。まず、これを使って NanoVNA-H4 のキャリブレーションを行います。
DEEPELEC のサイトを見ると、周波数範囲が 50kHz から 600MHz になっているので、最初に周波数範囲の設定を行います。
これは、メニューの STIMULUS から START、STOP でそれぞれ設定します。

次に、CH0 を 14 Open に接続し、CALIBRATE の OPEN をタップします。
今度は CH0 を 13 Short に接続し、SHORT をタップします。
続いて、CH0 を 15 Load に接続し、LOAD をタップします。
そのまま、ISOLN をタップします。
最後に CH0 と CH1 を 16 Thru に接続し、THRU をタップします。
DONE をタップすると、SAVE が表示されるので、適当なところにセーブしておきます。
以上で、キャリブレーション作業は終了です。

次にキャリブレーションの確認をします。
トレース表示を CH0 の SMITH にして、Short、Load、Open がそれぞれ正しく表示される事を確認します。

〔各回路の測定〕
次に、RF Demo Kit に作りこまれている回路を測ってみます。
1. RLC circuit
DSC09401.JPG

2.RLC circuit
DSC09402.JPG

3. 33Ω
DSC09404.JPG

4. 75Ω
DSC09405.JPG

7. RC series circuit
DSC09407.JPG

8. LC series circuit
DSC09409.JPG

5. BSF Ceramic Notch, Centre Freq = 6.5MHz
DSC09413.JPG

他の回路は、今回は見ていません。
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